長野で家を建て長野に住む方のエクステリアについてちょっと思うこと・・・
(芝が色づき始める春の芽吹き時期の画像です)
さて日頃家の外構や庭の設計するにあたってはまずはお客様のご要望を第一にプランしています、
まあ当然ですよね、
また「お客様が建てた家」にそのお客様の嗜好や指向が凝縮されているはずですから、基本その家にふさわしい、それに似合う外構プランを自分なりに考えるというのが自分の設計スタンスなのですね。
そして<長野県に建っている家>ですからやはり長野県の環境、気候、周囲の家並み・・・なりきのスタンスでのプランをご提案しているわけですね。
ただ、
これまでも時々・・・「う~ん・・それは・・・」というご要望もありましたが、お気持ちはよくわかります。
まあ自分もアメリカの家のインテリアやたたずまいの豪華さにショックを受けて・・・・二十数年前にアメリカの家をそのまま建てましたから(笑)
たとえばお客様が新婚旅行で泊ったモルジブのリゾートホテルの空間が忘れられず・・・そんなとことん南国そのままのデザインと植物をふんだんに取り入れた形にしたいとか、入園料を取って見せるくらいのヨーロッパの庭園風のゴージャスな庭にリフォームしたいとか・・・あとは超現代的でガラスを多用したモノトーンの黒と白の高い塀で囲まれたクールな外構とか・・・ほんと過去いろいろなご要望もありましたが・・・・お気持ちはよく理解できます。
でもよ~く考えてください、
いわゆる日本のハウスメーカーやあなたの街の〇〇工務店! みたいなところで建てられた家がたぶんほとんどですから・・・・やはり家と外構は同じデザインベースに無ければちょっと無理があるわけです。
これわかってください、
そのため・・・
結果的にはご説明をした上でご納得いただきそのご要望を取り入れなかったこともありましたが、これも正直言えばやはりそれがマッチする家ではなかったことや・・・・
またシンプルモダンな高い白壁で囲まれ、かっこいい水場や地面スレスレの低いハードウッドのかなり広いデッキや自然石を貼ったテラスなどを取り入れた、そのまま<外国のセレブの邸宅の外構プラン>をご希望されたお客様もおり、実際そんなすごいプランも作りましたが・・・・・ご予算が正直絶望的に足りませんでしたので・・・
結果そのご予算に合ったプランでの施工に留めたり、他にはお客様がどうしてもご予算とプラン内容のバランスにご理解をいただけずご依頼自体をお断りしたこともありました。
つまりお客様は大きなベンツがどうしてもほしいのですが、ご用意できるご予算が軽自動車くらい・・・でもベンツを諦めてくれない・・・・みたいなたとえかもしれません(汗)
そんなわけで作れといわれれば、やはりきちんと本来の形でデザインをし(ジャパニーズエクステリアではなく)そこで使われているホンモノの素材を使い、同じ施工方法で行えばその風合いと質感がある程度同じものは出来上がりますが、やはりこの寒い信州で・・・・観葉植物がふつうに庭に成育しているような南国のリゾートの景観づくりはちょっと無理がありますし、モナコにあるようなセレブの邸宅風の高い外壁やアーチや石積みの門を作っても・・・・建っている家やその敷地の広さとそぐわなければ・・・・逆にチープで中途半端なイメージになるわけですね。
それに柔らかなカラーの石材もたぶん長野の寒さで割れちゃいます。
つまり言い方は超悪いですが「なんちゃって〇〇風」・・・みたいなのは(これまでも一応自分の社名と名前を出して作って来た以上)やはりできないところですし、どうせ作るならば「なんちゃって〇〇風」ではなく、「ホンモノ」をそこに作るべきだと思うのです。
これ大事です。でもものすごくお金もかかります。
だからいわゆる「ランドスケープ」のデザインベースで設計されたシンプルで自然の素材や緑を取り込んだあまりコテコテではない外構デザインが・・・・この先流行等にも左右されず、派手さはありませんがずっと心地よく住めるんじゃないかと思うところですし、まあ単純にこれはこれでひとつのスタイルとして欧米では支持されていますんで・・・最初から我が家とガーデンファクトリーのデザインベースとなっているところなのです。
これは悩むところですが顧客満足は得られても・・・いずれその「フェイクな空間」はお客様自身が不自然に感じるかと思うのです。
・やるならなるべくホンモノに近いものを後々のために作りたいのです
・シンプルには余計なことはしないでシンプルで
・その場の環境にふさわしいご提案を一生懸命悩みながらしています
・和風の家にはあまり窮屈ではない和の空間を作ります
高い塀も奥行きのスペースが広い場合に生きてくるのです・・・
アメリカの家にはアメリカの家の外構デザインが自然です(背景でバレますが 笑)
だからお客様の価値観、意識も大切ですし、やはり家と外構はひとつですからね。
そしてリゾートはまたそこにがんばって行くことでしっかりとそれはそれとして味わって欲しいとも思うのですね、
でもまあ自分も未だ前世紀の新婚旅行以来一度も行ってませんが(笑)
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